kensaku

2014年5月26日月曜日

続・肛門出血

『赤い肛門出血は痔で、黒っぽい肛門出血は癌』
という都市伝説が間違っていることは前回説明した。
http://akbsc.blogspot.jp/2014/05/blog-post_8909.html

では、癌や痔以外の肛門出血には、どんなものがあるだろう。

最近よく見かけるのは、直腸炎。
肛門出血があるから、念のために大腸内視鏡検査をすると、肛門から数㎝の直腸粘膜がただれて、これが原因で肛門出血となっていることがある。
組織検査を行うと、潰瘍性大腸炎と診断されることもあるので、要注意である。
潰瘍性大腸炎であったら、それの特効薬を使わないと大腸全体に広がっていくことがある。
そうなると、肛門出血以外にも、下痢、腹痛、発熱など、さまざまな症状がおこり、最終的には大腸全摘出術を行う必要が生じる恐れもある。

それ以外の肛門出血としては、肛門の周囲の皮膚がかぶれて湿疹となり、かゆいのでかきむしって小さな傷が生じて『紙に血が付く』という程度の肛門出血をきたすことがある。
この場合は、便や汗が原因でかぶれているなら、排便後の肛門洗浄を行い、湿疹用の軟膏で治療する。かゆみを止めるための、抗アレルギー薬も有効である。

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